経産省の調査事業「マンガ制作・流通技術ガイド」報告会で登壇しました
一般財団法人デジタルコンテンツ協会が、7月22日にマンガなどのデジタル制作工程の整備に関する調査「マンガ制作・流通技術ガイド」の報告会を実施しました。
この経済産業省のプロジェクトは、コンテンツ産業の強化、具体的にはマンガのデジタル配信について実態と課題を調査したものです。
弊社小高みちるは、昨年実施されたこの「マンガ制作・流通技術ガイド」の調査プロジェクトの委員としてワークショップに参加していました。
マンガ作品は、従来のように雑誌媒体で発表されるほか、編集部から電子取次ぎに渡り、配信用のデータにオーサリング、配信されるケースが増えています。
週刊誌の作品も、雑誌発売と同時にデジタルデータで配信され、新作をリアルタイムで読むことができるようになってきました。
マンガ作品が、一部のマンガ家によって、デジタルで描かれるようになって15年以上になります。
今では、6割以上のマンガ家がデジタルでの制作を導入していると推測されます。
※平成24年8月、文部科学省の調査で4割以上という結果が報告されています。(主に、集英社、小学館、講談社で描かれているマンガ家対象の調査)
小高は、文部科学省の「アニメ・マンガ人材養成産学官連携コンソーシアム マンガ分科会」の委員としても活動しています。
ご存知のように、マンガ作品は、海外でも人気が高く、多くの読者に読まれるようになりました。
と同時に海賊版の問題が大きくなっています。
海賊版は、日本で雑誌が発売されるときには、すでに翻訳されたものが出回っていると言うくらいの素早さで広まるとのことです。
日本での発売と同時に、翻訳し、海外で配信するためにも、マンガ作品を描く段階でデジタルで描くことが求められるようになってきました。
そこで、このプロジェクトでは、マンガを描く側がどのようにデータを作成しているかも調査し、編集部から配信用のデータにするための流れを確認、課題を明確にすることを試みました。
小高は、ワークショップで、マンガ家がどのようにデジタルデータを作成しているか、マンガ家を目指す者たちが、どのようにデジタルを学んでいるか、その実際を委員のみなさまに解説させて頂きました。
7月22日の報告会では、ワークショップでの成果発表をさせて頂いたものです。
このプロジェクトに参加して、マンガ家と編集部は、お互いがどのような作業をしているのか知らないことがたくさんあることを改めて実感しました。
知っていれば避けられる問題、解決できる課題もたくさんあります。
海賊版の横行は、マンガ家にとっても大変に厳しい問題です。
弊社は、日本の誇るマンガが広く海外で読まれ、マンガ家の力となり、新たにたくさんの面白い作品を生み出すことに、少しでも貢献できることを目指したいと考えるものです。
報告書の詳細 経済産業省webサイト
http://www.meti.go.jp/meti_lib/report/2015fy/000280.pdf
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